セロトニンは夜になると松果体でメラトニンの原料へと変化します。


第一のシステムは、覚醒中の疲労蓄積による睡眠欲求(青矢印)です。睡眠欲求は目覚めている時間が長いほど強くなります。徹夜などで長時間覚醒していると、普段寝つきにくい人でもすぐに入眠し、深い眠りが出現することが知られています。いったん眠りに入ると睡眠欲求は急速に減少し、その人にとって十分な時間だけたっぷりと眠ると睡眠欲求は消失して私たちは覚醒します。


※以下では「メラトベル」として、メラトニンの効果や副作用をお伝えしていきます。

それではメラトベルで副作用が認められた場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。

これによるとメラトニンの投与により、がんの種類やメラトニンの投与量に関係なく1年後の相対死亡率をなんと34%も減少させることができたとの報告がされています。しかも重篤な副作用はありませんでした。<図2>

睡眠薬は『作用』から2つに分類、更に『構造』から5つに分かれます。

メラトニンの様々な種類のがんに対する作用については多くの論文で証明されていますが、メラトニン単独または化学療法や放射線療法などの補助療法としての効果を調べた10件のランダム比較試験のメタアナリシスをご紹介します。

がん治療においても、例えば外科手術は免疫抑制を誘導するため、術後の腫瘍に対する免疫機能が低下し治療に悪影響を及ぼす可能性があります。ところが、メラトニンは急性炎症反応を抑えながら腫瘍に対する免疫反応に寄与し、免疫抑制を阻害すると考えられています。具体的には、下記のような報告がされています。

メラトニンのサプリメントの素晴らしい点は、副作用がとても少ないところです。

NAT活性は外界の光の影響も受けます。光が瞳孔を通って網膜にあるメラノプシン発現網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive RGC:ipRGC)を刺激すると、そのシグナルが網膜視床下部路を経て視交叉上核に到達して体内時計を活性化し、上述の経路を通じてNAT活性を抑制します。日中は照度が数万〜十数万ルクスもある太陽光のような強い光によってメラトニン分泌量は著しく低下しますが、夜間であっても明るい人工照明が目に入ることによってメラトニン分泌量は低下します。例えば家庭照明の数百〜千ルクス程度の照度の光でもメラトニン分泌が抑制されることがあります(個人差あり)。ipRGCは青色光(ブルーライト)に反応しやすく、白色LEDには青色光成分が多く含まれているため、睡眠や体内時計を乱すのではないかと指摘され、「ブルーライト問題」として有名になりました。このように、メラトニン分泌は体内時計と環境光の両方から調節を受けています。

ヒトの睡眠(眠気)は大きくふたつのシステムで形作られています。【図1】に眠りのメカニズムを示しました。

喫煙者を1週間禁煙させてメラトニン25mg服用すると、という報告があります。

メラトニン(Melatonin, N-acetyl-5-methoxytryptamine)はその大部分が脳内の松果体で産生されるホルモンです。メラトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを原料(基質)として合成されます(図)。その過程で、セロトニンをN-アセチルセロトニンに変換するN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)の活性が体内時計と外界の光の両者の調節を受けます。具体的には、体内時計(視床下部の視交叉上核:しこうさじょうかく)が発振する概日リズムのシグナルは室傍核(しつぼうかく)、上頸神経節を経て松果体に伝達されてNAT活性を「抑制」します。体内時計の活動は昼高夜低であるため、結果的に松果体でのメラトニンの産生量、すなわち血中メラトニン濃度は逆に昼間に低く夜間に高値を示す顕著な日内変動を示します。

また抗酸化作用に加えて、免疫抑制状態では免疫の強化、急性炎症のような激しい免疫反応のある場合では抗炎症に働くなど、免疫システムを調整する働きもあります。このような機序により、複数の報告で心保護作用や降圧効果、膀胱機能障害(過活動性膀胱)から耳鳴り、肌質の改善まで幅広い効果が報告されています。


体内時計と睡眠のしくみ | 体内時計を調節するホルモン、メラトニン

メラトニンは大変優れた抗酸化物質でもあります。抗酸化物質として有名なビタミンCは1分子でフリーラジカルを2個中和できる能力がありますが、メラトニンは1分子でなんとフリーラジカルを10個も中和することができます。メラトニンはアルツハイマー病などの認知機能の低下を抑えることで有名ですが、この脳神経の保護作用もそうしたフリーラジカル除去効果に由来すると考えられています。

体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用がある「睡眠ホルモン」、それがメラトニンです。

カフェインや喫煙については、お子さんでの使用は想定されていませんが、メラトニンサプリを服用されている方には参考になるかと思います。

メラトニンは視交叉上核のMT1及びMT2受容体を活性化すること

私たちは毎日ほぼ同じ時刻に眠り、同じ時刻に目が覚めます。このような規則正しい睡眠リズムは、日中の疲労蓄積による「睡眠欲求」と体内時計に指示された「覚醒力」のバランスで形作られます。健やかな睡眠を維持するために、夜間にも自律神経やホルモンなど様々な生体機能が総動員されます。睡眠にはサイクルがあります。夢を見る「レム睡眠」と大脳を休める「ノンレム睡眠」が約90分周期で変動し、朝の覚醒に向けて徐々に始動準備を整えます。

節作用が知られている。 毎日21時にメラトニン投与(Mel)を

私たちは毎日ほぼ同じ時刻に眠りに入り、7~8時間ほどで自然に目覚めます。また徹夜をしていても徐々に眠気が強まり、明け方になると耐え難い眠気を感じますが、午後には眠気がいったん軽くなります。このように決まった時刻に眠気が出現し、また醒めてゆく睡眠(眠気)のリズムはどのように形作られるのでしょうか。

メラトニン|梅華会グループ 耳鼻咽喉科・小児科|西宮・芦屋・尼崎

睡眠に対する影響については、外因性のメラトニンは、ラメルテオンと比較すると入眠の効果が弱く、睡眠時間の変化はないようです。

けていると、メラトニンの分泌が抑えられて、子どもはなかなか眠りにつくことが

松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモン。魚類や両生類に始まり、鳥類、齧歯(げっし)類、ヒトを含めた霊長類に至るまで多くの動物で産生され、繁殖や渡り鳥の飛来などの季節性リズムや、日々の睡眠や体温、ホルモン分泌などの概日リズム(サーカディアンリズム)の調節に関わっている。

メラトニンの骨減少予防作用 (整形・災害外科 63巻13号) | 医書.jp

つまり、たとえ内服を1日忘れたとしても自分の“普通”以上に睡眠の質が悪くなることはなく、“通常通り”の睡眠の質に戻るだけとも言い換えられます。

睡眠について(後編)~良質な睡眠を得るために~|ドクターコラム

サプリメントでメラトニンを摂取することもできますが、自己判断で摂取せず医師の指示の下適切な用量で取り入れるようにしましょう。

メラトニンは、就寝の約 2 時間前から分泌される催眠作用を有する松果体ホルモンであり、抗酸化

多くの生物でメラトニンは生体リズム調節に重要な役割を果たしています。鳥類での渡りのタイミングや季節性繁殖(メラトニンには性腺萎縮作用があります)などの季節のリズム、睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌リズムなどの概日リズム(サーカディアンリズム)の調整作用があります。

夜眠れない時にメラトニンを摂取するのは安全? 専門家が詳しく解説

例えば、甲状腺ホルモンなど通常のホルモン剤の場合、内服を始めるとそのホルモンが体に十分な量存在しているために自力でホルモンを生成するのを怠けることがあります。それをネガティブ・フィードバックと呼びますが、メラトニンのサプリメントの場合はこれがありません。

トリプトファンを原料にセロトニンを中間体としてメラトニンが生成され、血液に出る。 ..

ロゼレムと同じくメラトニン受容体作動薬のメラトベルは、神経発達症の6-15歳小児にのおみ適応が認められたお薬になります。一般の睡眠障害には効果があまり認められていないようです。そのため一般の睡眠薬としては処方することができません。いわゆる発達障害や精神遅滞といわれていたようなお子さんの自然な眠気を強くする効果や入眠障害を改善する効果、昼夜逆転を改善する効果があります。またロゼレム同様に睡眠リズムを整える効果が期待でき、依存性が極めて少ないお薬です。副作用は眠気の残存や頭痛があります。

メラトニンは以下のような多彩な作用を持つことが知られています。

メラトベルは、アメリカの自閉症スペクトラム症での睡眠障害ガイドラインで推奨されていることから、有用性加算(5%)がついています。また小児加算(10%)もついているため、少し高めとなっています。

[PDF] メラトニン受容体のシグナル伝達複合体の構造を解明

反対にメラトニンの分泌量が不足すると、眠りが浅くなり夜中に何度も目が覚めてしまうなどの睡眠障害を招く恐れがあります。

ラトニンおよびメラトニン受容体は、睡眠障害などの治療標的として注目を集めており、多くの

<図3>


このように単独でも抗がん・抗転移効果があるメラトニンですが、化学療法や放射線治療との併用によってこれらの副作用を減らしたり治療効果を高める可能性があります。例えば、シスプラチンによる急性腎症や乳がんに対する放射線誘発皮膚炎を抑えます。そしてラットの研究ではありますが、メラトニン投与群はER陽性乳がんに対するアドリアマイシンの感受性が高まり、QOLの改善もみられました。

生殖のホルモンサイクルに対するメラトニンの全身性作用の例は、メラトニンを投与 ..

に使われることが多いです。また即効性がなく効果の実感が得られにくいお薬で、2~4週間ほど内服して徐々に睡眠が改善していくお薬です。入眠の頓服としての利用や入眠障害に対しては効果は期待しづらいです。

◯メラトニンって不眠に効くの? 寝るデザイナー・クリエイターの日本人女性

快適な睡眠をとることができたり、決まった時間に起きられるようになったりと規則正しい生活が送れるのは、メラトニンがしっかり分泌されているおかげといえます。