朝、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)というところで光を感じることで、25 ..
以上のような睡眠と覚醒に関する2つの機構、すなわち、睡眠の質に関連するレム睡眠とノンレム睡眠の機構と一日のリズムに関連する生物時計の機構は、密接な相互作用を持ちながら、夜には良い睡眠をもたらすと共に昼間には良い活動性を作り出すのです。
体内時計で、脳の視床下部にある視交叉上核にあることがわかっています。 ..
このようにメラトニンは昼間の明暗サイクルにより変化することから内因性リズムを持つ生物時計に24時間の指標を与える働きをしています。またメラトニンは生物時計の文字盤の役割もしています。すなわち夕方から夜間にかけて血中メラトニン量が増加すると、視交叉上核と全身の臓器にあるメラトニン受容体に情報が伝えられ、夜間、休止した方がよい各臓器に生体変化を起こさせます。すなわち脳では睡眠中枢を優位に働かせて睡眠を起こさせ、副交感神経を優位に保つことにより自律神経系を鎮静させ、代謝では同化作用を起こし、免疫系を賦活させるのです。昼間に血中メラトニンが低下、消失すると脳の覚醒中枢が優位になり、目覚めて活動し、自律神経系においても交感神経系支配が優位となり、内分泌系機能もそれに適した状態がつくられるのです。
我々生命体の全ての細胞は体内時計を持ち、その時計機構によって周期性ある「生体リズム(概日リズム)」をしめして生存を維持しています。
生体リズム(概日リズム)をしめす生理機能には、睡眠覚醒、心拍・血圧、体温、血糖などあります。46億年前に地球が誕生し、38億年前に地球上に生命体が生まれ、その後この地球上で生きのびていくために獲得し、進化してきた適応の生理機能が「生体リズム」と考えられています。体内時計を獲得できなかった生物は進化の過程で絶滅していったと考えられます。
体内時計は全身のあらゆる細胞に存在していますが、メインは脳にある視交叉上核 ..
植物「おじぎそう」の時計機構の存在はアレキサンダー大王の時代から記載があります。
1972年、哺乳動物の脳の視交叉上核(SCN)に体内時計を持つ時計細胞があることが見出されました。
つづいて、1997年、ヒトの時計細胞の中に時計遺伝子が発見されました。6個の遺伝子(B-mal1、Clock、Per1,Per2、Cry1、Cry2)が中心(コアループ)で、遺伝子DNAの転写→翻訳(時計タンパク合成)→ネガティブフィードバックというサイクルで時を刻んでいます。さらに、時計機構の安定化をバックアップする安定化ループというメカニズムもあります。
その後、時計遺伝子は人体のほぼ全ての細胞に存在する、そして、脳の視床下部の視交叉上核(SCN)にあるヒトの体内時計は「親時計」と言われ、末梢の心臓・血管・肝臓・腎臓から皮膚・粘膜などのほぼすべての細胞に存在する「子時計」と統合・連携している階層構造をしていることまで判明してきました。
生物時計のしくみは図11に示されています。視交叉上核からの神経伝達経路は眼から入った光の信号が視神経を経て視交叉上核へ伝えられ、上頚神経節を経て、松果体に達する神経系路を持っています。松果体はメラトニンというホルモンが産生され、血中メラトニン量は夜に高値を示し、昼間にはほとんど検出されません(図11)。
体内時計は脳の中「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という所にあります。 ..
しかし、最近になって、「第3の時計(腹時計)」の存在が明らかにされました。
時が経てば空腹を感じて食べる食事も体内時計の針を調節する役割をしています。空腹時間が長いほど針あわせの影響が大きいことが分かってきました。したがって、朝食の効果が最も大であります。2008年にこの腹時計の中枢(親時計)が視交叉上核(SCN)の上方にある視床下部背内側核(DMH)にあることが遺伝子操作実験から明らかにされました。これらの中枢・抹消時計の間の連携は自律神経・免疫・内分泌の各調節系によってなされています。
「親時計(SCN)」のヒトでの機能は睡眠覚醒のリズム形成にあります。
睡眠中枢は前部視床下部の腹外側視索前野(VLPO)にあり、抑制系GABA神経とされている。一方、覚醒中枢は後部視床下部の脳弓付近のオレキシン神経と結節乳頭核に起始するヒスタミン神経の2つの覚醒系の神経細胞が局在して覚醒中枢をなしています。日中の太陽光を受けて覚醒中枢が活性化し、ヒトは活発に活動し、疲労物質が体内に溜り睡眠中枢が活性化され、ヒトは眠りに入って休息し次の日の活動に備えます。この時に太陽光のなくなる夜間のみに松果体から分泌されるホルモンの「メラトニン」が視交叉上核の時計細胞にあるメラトニン受容体(MT1)に働き入眠を誘い深い睡眠(徐波睡眠)をもたらします。もう一つのメラトニン受容体(MT2)に働き時計の針を前進させます。最近このメラトニン受容体作動剤ラメルテオン(ロゼレム・武田)が実用できるようになっております。この時計の針の前進後退すなわち生体リズムの位相の前進後退は、地球の自転リズムの24時間と関係し、ヒトなど昼行性動物は25時間、ネズミなど夜行性動物は23時間の体内時計位相になっています。そして、朝の光を浴びることによって位相が前進し24時間に調整されます。この位相のずれ現象は海外旅行した時の「時差ボケ」で実感できます。また、夕方から夜にかけて光を浴びると位相が1時間後退し、地球の自転と2時間の位相差となり夜間に光を浴びる乱れた生活や夜勤・交代勤務を続けると6日間で地球の位相と逆転することになります。「自然のリズムに合わせた十分な睡眠は」生命維持・健康のために必要で体内時計機構によって、全ての人が、昼活動し、夜眠るリズム生活をしています。しかし、昼間は意識があって、活動していますが、いったん眠りに入ると、意識はありません。しかし、この意識のない間に疲労が回復し、明日への活力を蓄えます。睡眠は脳波で見て、90分周期の5段階に分けられ、入眠→(1段階→2段階→3段階→4段階→5段階)→ここまでをほぼ5回ほど繰り返して目覚めます。1〜4段階を脳波の波形から徐波睡眠期と言われ、5段階は覚醒時に似た波形ですが、早い眼球運動を伴い、レム睡眠期といわれています。このレム睡眠期に夢をみています。この睡眠の前半の徐波睡眠時に脳下垂体から成長ホルモンが分泌されます。この現象は他の動物では認められずヒトに特徴的であります。この成長ホルモンは子供では文字通り体の成長を促進、成人では損傷した細胞・組織の修復をし体調を良好に維持します。心の面でも記憶や学習の効果を向上します。一生懸命に勉強した後で、どれだけ記憶として残っているかは、学習前後で十分な睡眠がどれだけとれたかによります。特に睡眠中の徐波が重要な働きをすると言われています。さらに、思考・判断力も高め、「アイディアの閃き」などの創造力もよくなります。
われわれの「生活リズムが乱れる、すなわち、「生体リズム」が乱れると下記のような病気をもたらすことが遺伝子操作実験から明らかにされています。
「親時計(SCN)」のヒトでの機能は睡眠覚醒のリズム形成にあります。
睡眠中枢は前部視床下部の腹外側視索前野(VLPO)にあり、抑制系GABA神経とされている。一方、覚醒中枢は後部視床下部の脳弓付近のオレキシン神経と結節乳頭核に起始するヒスタミン神経の2つの覚醒系の神経細胞が局在して覚醒中枢をなしています。日中の太陽光を受けて覚醒中枢が活性化し、ヒトは活発に活動し、疲労物質が体内に溜り睡眠中枢が活性化され、ヒトは眠りに入って休息し次の日の活動に備えます。この時に太陽光のなくなる夜間のみに松果体から分泌されるホルモンの「メラトニン」が視交叉上核の時計細胞にあるメラトニン受容体(MT1)に働き入眠を誘い深い睡眠(徐波睡眠)をもたらします。もう一つのメラトニン受容体(MT2)に働き時計の針を前進させます。最近このメラトニン受容体作動剤ラメルテオン(ロゼレム・武田)が実用できるようになっております。この時計の針の前進後退すなわち生体リズムの位相の前進後退は、地球の自転リズムの24時間と関係し、ヒトなど昼行性動物は25時間、ネズミなど夜行性動物は23時間の体内時計位相になっています。そして、朝の光を浴びることによって位相が前進し24時間に調整されます。この位相のずれ現象は海外旅行した時の「時差ボケ」で実感できます。また、夕方から夜にかけて光を浴びると位相が1時間後退し、地球の自転と2時間の位相差となり夜間に光を浴びる乱れた生活や夜勤・交代勤務を続けると6日間で地球の位相と逆転することになります。
視交叉上核にある体内時計は他の体内時計をコントロールする働きを持って ..
人間や高等動物の睡眠と覚醒には約1日を周期とするリズム(概日リズム)があり、その概日リズムを生み出す生体内機構の中枢(生物時計)として働いているのが、脳の深部にある視床下部のうちで視神経交叉部のすぐ上にある視交叉上核というところです。この視交叉上核から覚醒と睡眠の発現をもたらす神経機構へ伝えられ、神経活動によって睡眠と覚醒の概日リズムが生み出される仕組みになっています。
「自然のリズムに合わせた十分な睡眠は」生命維持・健康のために必要で体内時計機構によって、全ての人が、昼活動し、夜眠るリズム生活をしています。しかし、昼間は意識があって、活動していますが、いったん眠りに入ると、意識はありません。しかし、この意識のない間に疲労が回復し、明日への活力を蓄えます。睡眠は脳波で見て、90分周期の5段階に分けられ、入眠→(1段階→2段階→3段階→4段階→5段階)→ここまでをほぼ5回ほど繰り返して目覚めます。1〜4段階を脳波の波形から徐波睡眠期と言われ、5段階は覚醒時に似た波形ですが、早い眼球運動を伴い、レム睡眠期といわれています。このレム睡眠期に夢をみています。この睡眠の前半の徐波睡眠時に脳下垂体から成長ホルモンが分泌されます。この現象は他の動物では認められずヒトに特徴的であります。この成長ホルモンは子供では文字通り体の成長を促進、成人では損傷した細胞・組織の修復をし体調を良好に維持します。心の面でも記憶や学習の効果を向上します。一生懸命に勉強した後で、どれだけ記憶として残っているかは、学習前後で十分な睡眠がどれだけとれたかによります。特に睡眠中の徐波が重要な働きをすると言われています。さらに、思考・判断力も高め、「アイディアの閃き」などの創造力もよくなります。
視交叉上核バゾプレッシンニューロンの解剖学的投射については,視 ..
メラトニンは、睡眠や覚醒のリズムを調節するホルモンであり、脳内の松果体という場所で合成されます。
目から入る光刺激は、体内時計の役割をする視交叉上核を経て松果体に達します。明るい光によってメラトニンの分泌は抑制されるので、日中にはメラトニンの分泌が低くなり、夜間に分泌量が十数倍に増加するという日内変動が生じます。このような日内変動を概日リズム(サーカリズムディアン)と呼びます。
眼から入った光の信号は視神経を通って視交叉上核へ伝えられ、そこから松 ..
メラトニン(Melatonin, N-acetyl-5-methoxytryptamine)はその大部分が脳内の松果体で産生されるホルモンです。メラトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを原料(基質)として合成されます(図)。その過程で、セロトニンをN-アセチルセロトニンに変換するN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)の活性が体内時計と外界の光の両者の調節を受けます。具体的には、体内時計(視床下部の視交叉上核:しこうさじょうかく)が発振する概日リズムのシグナルは室傍核(しつぼうかく)、上頸神経節を経て松果体に伝達されてNAT活性を「抑制」します。体内時計の活動は昼高夜低であるため、結果的に松果体でのメラトニンの産生量、すなわち血中メラトニン濃度は逆に昼間に低く夜間に高値を示す顕著な日内変動を示します。
「睡眠用語辞典」は睡眠に関する専門用語の解説集です。視交叉上核について解説しています。
人の体には体内時計があり昼夜サイクルの時間を刻みながら体の多くの機能に活動と休息のリズムを与えています。それをサーカディアンリズムといいラテン語でサーカは概ね、ディアンは1日、つまり昼夜を作る1日のリズムを意味します。普通、体温が低い時に眠くなり、体温が高い時活動的になります。体内時計は睡眠と覚醒だけでなく体温、血圧、ホルモン分泌など様々な生体リズムを調節します。
体内時計は25時間周期といわれ地球の1回転24時間周期より1時間長く、そのままにしておくと睡眠と覚醒のリズムがズレます。それを防ぐのが太陽。朝太陽の光を浴びると目の視交叉上核から脳の松果体に信号が送信され、その14時間後に睡眠ホルモンのメラトニンが松果体から分泌されます。全身に夜の到来が伝わり2時間ほどで睡魔が襲ってくる仕組みで毎日太陽の光が体内時計をリセット、正しい生体リズムを刻みます。
しかし夜遅く飲んだり食べたり、強い光を浴びたりすると消化器官は自分の体内時計を活動時間と勘違いします。他の臓器も同様に勘違いして脳の体内時計に従わなくなると脳が混乱、正常なはずの体内リズムが乱れてしまいます。
乱れたリズムを取り戻すには規則正しい生活とすこやかな睡眠。具体的には①毎朝同じ時間に起き朝陽をたっぷり浴びる②日中、運動を含め活動的にして睡眠の質を改善③出来るだけ多くの人と触れ合う④半身浴でゆっくり入浴する⑤1日3回規則正しい食事⑥起床1時間以内に朝食⑦夜の過食はNG―などです。
視神経が交差するところを「視交叉」といい、その上にある神経核なので「視交叉上核」です。
NAT活性は外界の光の影響も受けます。光が瞳孔を通って網膜にあるメラノプシン発現網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive RGC:ipRGC)を刺激すると、そのシグナルが網膜視床下部路を経て視交叉上核に到達して体内時計を活性化し、上述の経路を通じてNAT活性を抑制します。日中は照度が数万〜十数万ルクスもある太陽光のような強い光によってメラトニン分泌量は著しく低下しますが、夜間であっても明るい人工照明が目に入ることによってメラトニン分泌量は低下します。例えば家庭照明の数百〜千ルクス程度の照度の光でもメラトニン分泌が抑制されることがあります(個人差あり)。ipRGCは青色光(ブルーライト)に反応しやすく、白色LEDには青色光成分が多く含まれているため、睡眠や体内時計を乱すのではないかと指摘され、「ブルーライト問題」として有名になりました。このように、メラトニン分泌は体内時計と環境光の両方から調節を受けています。
体内時計には、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)にある「中枢時計 ..
1987年秋田大学医学部医学科卒業。医師、博士(医学)。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医、日本睡眠学会専門医。日本睡眠学会、日本生物学的精神医学会、日本時間生物学会の理事、日本学術会議連携会員などを務める。秋田大学医学部精神科学講座准教授、バージニア大学時間生物学研究センター研究員、スタンフォード大学睡眠研究センター客員准教授、2006年より国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部部長を経て、2018年より現職。これまでに睡眠薬の臨床試験ガイドライン、同適正使用と休薬ガイドライン、睡眠障害の病態研究などに関する厚生労働省研究班の主任研究者も歴任。